ブランド・ストーリー

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2019年01月30日

【ブランドストーリー】加藤周松商店様



【加藤周松商店】朝に生みたての卵を、その日の夕方の食卓で味わうことができる。卵の流通事情では考えられないことを自社の強みでシステム化し、「朝採れ卵」の美味しさを伝え広めようと奔走する加藤周松商店。150年以上の歴史をもつ地元のたまご屋さんは、皆様の食卓に欠かせない、新鮮・安全・美味しい卵を毎日届け続けています。朝に生みたての卵を、その日の夕方の食卓で味わうことができる。

 

まずは創業の歴史から教えていただけますか?

創業は慶応3年(1867年)、あの大政奉還があった年で、時代が大きく変わろうとしている時でした。創業者である加藤周松は、加藤家が所有していた精米機を使うためにやってくる農家の人々に向けて、米の肥料を売り始めました。碧南の地で近くに港があったことから、北海道からニシンなどのかすを仕入れ、肥料として販売していたそうです。

次第に付き合いのある米農家さんが稲の実がつかず売り物にならない殻(しいな)の処理に困っている事を知り、これを近所の養鶏農家さんに販売しました。また、1920年頃になると庭先での放し飼いの養鶏が増え、病人食や虚弱体質の人の栄養補給として、新鮮な生卵を食べることが増えだし、戦後の1960年代以降は外国からの親鶏の輸入、エサの改良(配合飼料)、庭先での放し飼いからケージ飼いに、飼育方法が進化し、養鶏農家さんの飼育羽数も増えていきました。そのような時代の変化の中、近所の養鶏農家さんにも配合飼料の販売をはじめるため飼料メーカーの特約店となり、エサの販売を増やしていきました。
更に、エサを販売している養鶏農家さんから、生まれた卵の安定的な販売のお願いがあり、卵の洗卵選別包装をするGP工場に販売するようになったのです。

 

精米から米の肥料、鶏の飼料、鶏卵の販売と事業がつながっていったのですね。

卵を洗浄して計量、包装までを行える工場をつくったのが30年前。卵の販売業としては後発になるため、販路を広げるには苦労しました。また養鶏場との仕入契約は「卵の量」ではなく「鶏の数」なんですね。工場を稼働させるには相当な鶏が必要になるわけですが、契約した鶏が生んだ卵はどれだけ多くても毎日買い続け、新鮮なうちに売り続けなければなりません。そんな時に静岡を拠点とする大型スーパーのヤオハンが愛知に進出することになり、弊社の卵を扱ってくれるようになりました。これをきっかけに地元だけでなく知多や西三河を中心に販路が広がっていきました。現在では卵の品質を認めてくださるお客様の声もあって、スーパーだけでなく地元の名店をはじめとするレストランやケーキ屋、パン屋など約300軒もの得意先ができ、プロの料理人からも評価をいただいています。

 

プロの料理人も愛用する加藤周松商店のたまごの魅力は何ですか?

質の良い卵を仕入れるために三重県鈴鹿市をはじめ、知多半島の常滑市・奥三河の作手村などの情熱をもつ養鶏農家さんと契約しています。採れたての卵は最新鋭の設備を整えた自社工場で洗浄・殺菌した後、汚れやひび割れを検知し、さらに光を当てて卵の中まで確認します。ここで黄身のない無黄卵や血卵、みだれ卵を除いてから、サイズごとに選別して納品先に合わせた包装を行います。「生で食べてとても美味しい、コクと旨みがある」と言っていただけるのは、そのために新鮮で安全であることを徹底しているからです。実は卵を生食するのは世界でも日本だけ。『生タマゴは日本の食文化』なんですね。毎日の卵かけご飯も、特別な日のすき焼きも、美味しい生卵がなければ始まりません。分かりやすいのは年末で、年の瀬のご馳走鍋としてすき焼きを食べる家庭が多いのでしょう。そんな時に加藤周松商店の卵を選んでいただけるのはとても嬉しいですね。

 

 

 「朝採れ卵」の美味しさを食卓に

日々消費される卵の品質や美味しさを伝えるのは難しかったと思います。

卵は毎日の食卓に欠かせないものだけに、価格の変動が少ない食材だと言われています。
卵の相場は短期的には日々相場によって変動していますが、何十年と長期的に見た時に、変動が少なく、物価の優等生と言われています。また、江戸時代は卵1個がかけそばよりも高かったと聞いています。現在の安定した価格を実現した養鶏農家の方々のたゆまぬ努力には頭が下がります。一方で採れる卵は毎日様々で、規格・相場によって価格が変わります。鶏という生き物を毎日世話している養鶏農家の方々の大変さを肌で感じているだけに、サイズの規格で売られているものとは別に、卵の価値が伝えられるような独自の商品展開が出来ないものかと考えるようになりました。
そんな中で白だしの元祖といわれる地元企業の七福醸造さんとご縁があり、新たな商品開発でコラボレーションすることに。卵の美味しさを引き出してくれる白だしをセットにして「ご家庭で美味しいだし巻き卵や茶碗蒸しが作れます!」というブランディングのもと、「碧南商店」の名前でタレ付き卵を販売し始めたのが2012年のことです。これをきっかけに、卵の特徴がその価値として伝わるブランディングを意識するようになりました。

 

そうした流れから、加藤周松商店を代表する「朝採れ卵」が誕生したのですね。

朝採れの卵を工場で洗卵して出荷しても、納品先は各スーパーの配送センターになるため、通常の流通ルートでは店頭に卵が並ぶのは最速でも翌日になります。朝の生みたて卵をその日に味わってもらうには、昼までに洗卵して午後には店舗に直接配達する必要があります。そこで、配送センターを通さずに直接店舗へ納品するとともに、弊社の社員が店頭で直接販売をさせていただく独自流通によって「朝採れ卵」を提供できるようにしました。この流通は養鶏場との信頼関係、小売店との信頼関係がなければ実現できません。つながりを大切にしてきた弊社だからこそ可能なシステムだと思っています。生みたて卵がその日の夕方に売場に並ぶというのは、他にない弊社の卵だけ。「朝採れ卵」をご利用の店舗様からは、他店との差別化になると好評いただいています。

 

「朝採れ」というのはとても魅力的な言葉です。いろんな方面で注目されそうですね。

一般的に卵に記載されているのは賞味期限のみです。これは冷蔵保存のもと生食できる期限を表しています。逆にいうと、いつ採れた卵なのかは分からない、1週間前かも知れないのです。そこで朝採れ卵は、採卵日も明記することにしています。消費者の方にも分かりやすく、新鮮であることをお伝えできますし、今日採れたものを今日の食卓で使いたいと思うでしょう。それも生で食べたいと思いますよね。朝採れ卵を食べた方は皆さん本当に驚かれます。ただの新鮮な卵とは違う、「また食べたい」と週に一度の店頭販売を楽しみにしてくださるお客様も増えてきました。現在一部のスーパーのみの取り扱いとなる「朝採れ卵」はその認知も次第に広がり、一般消費者だけでなくプロの料理人からも、「自らブランド化してメニューにしたい」という声を頂けるようになってきました。こういった飲食店様のご要望に応えながら、共に多くの人に「朝採れ卵」の美味しさを伝えていきたいと思っています。

 

 「朝採れ卵」を、もっと広く届けるために

朝採れ卵は、現在はどこで手に入れることができるのでしょう。

現在は安城・西尾・半田のスーパーで、店舗ごとに曜日を変えて週に一度の販売をしています。そうした中で、お客様から「この卵が欲しいのだけど、なかなかタイミングよく買いに来られない」「友人にあげたところ気に入ってくれたのだけど、仕事で買いに行く時間がない」「家に配達してもらうことはできないか」といった声を聞くようになりました。ありがたいことです。これを新しいサービスにできないかと考えるようになりました。


朝採れ卵の美味しさを広く届けるための新しいサービスとは

仕事が忙しくて朝採れ卵を買いに行く時間がない人に向けて、その方が働いているオフィスにお届けする新鮮卵の超特急便サービス『Egg’sPRESS』をスタートしました。これによって会社にいる時間帯で卵を受け取ることができます。お買い上げ合計が2000円以上で配達をサービスいたしますので、加藤周松商店の卵を食べたいという方を社内で集めていただくことになります。そのお礼として、社内のお仲間をまとめていただいた方には、2000円ごとに卵を1パックプレゼント。そうした朝採れ卵のファンが中心となった共同購入によって、美味しい卵を皆様にお届けしようというシステムです。「朝採れ卵」だけでなく、大きさが規格外の巨大卵「メガエッグ」など、通常の小売店では手に入りにくい稀少生の高い卵も、この『Egg’sPRESS』にのせて販売していく予定です。

 

美味しい卵を日常的に食べたい人はまだまだたくさんいるかと思います。

会社の近所に住んでいる方の中には、会社に直接来て卵を買っていかれる人たちがいらっしゃいます。今後はそうした近隣の方たちが気軽に立ち寄ることができ、新鮮な卵をここからご提供できるようにと、毎週火曜日から金曜日の午後2時から4時の間で会社での直売を考えています。毎日食べる卵は、贈答用にも喜ばれます。弊社では贈答パッケージをご用意していますが、最近は特に需要が伸びています。ちょっとした手みやげやお返しなど、気の効いた贈り物としてご利用いただけるようになりました。卵を要らない人はいませんし、普段では手に入らない卵であれば必ず喜ばれます。これからも日本の食文化と美味しい食卓に欠かせない、新鮮・安全・美味しい卵を毎日お届けしていくことが使命だと思っています。

 

加藤周松商店様のWEBサイトはこちら>>

 

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