社長の自叙伝

社長の自叙伝
2017年08月14日

株式会社ナショナルヤガタ 代表取締役社長 矢形修己

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地域で愛され60年を迎えた、いわゆる街の電気屋さん「ナショナルヤガタ」。その代表取締役社長である矢形修己がいま最も力を入れていること、それは地域への社会貢献。物を売って終わりではなく、接着剤的役割として人や心もつなぐ。地域の社会貢献に力を注ぐ矢形修己に、サムライ日本プロジェクトの安藤竜二が迫った。

とにかく松下電器が大好き

安藤竜二(以下安藤) はじめにナショナルヤガタさん創業の歴史をお聞かせください。

矢形修己(以下矢形) 父は学生時代、陸上競技の選手で鳴らして国鉄に入社しその後、退職。電気工事に資材を納入する業者と知り合い、昭和28年に中区錦1丁目で個人企業として創業しました。そして昭和30年、西区に本社ビルを建設して独立したんです。当時は、国鉄相手の仕事でしたが、松下電器からこれからは一般のお客様に家電を供給してほしいと通達があり、昭和44年に今の千種区へと移転しました。その頃は、ラジオ、アイロンなどを中心に販売していました。独立してから今までの60年間ずっと、ナショナル商品以外は売っていません。松下電器一筋です。

安藤 どうして松下を選ばれたのでしょうか。

矢形 当時の松下は、実績が伴わない小さい店のオヤジにいつ訪れても必ず会ってくれるばかりか、煙たがらずに受け入れてくれる、その雰囲気に惚れたそうです。とにかく大好きで、松下の社員よりも松下びいきでしたよ。ちなみに、松下電器で1番にCI(コーポレートアイデンティティ)も始めました。昭和56年に、ナショナルヤガタのロゴ制作をミズノのロゴをデザインした方に依頼したんです。ナショナルのNとヤガタのYがモチーフになった形で、青がパナソニック、赤がナショナルを表しています。

安藤 続いて、社長がナショナルヤガタさんに戻る前のことを教えてください。

矢形 実は松下電器で働いていました。約8ヶ月間の厳しい研修を経て、電子レンジの工場に配属となり販売促進と営業もしました。そこで、佐々木課長という電子レンジの説明をさせたら世界一と言われていた課長の下についたんです。話上手で話題になり、遂にはテレビCMにも出演しました。それで名が売れて本業が出来なくなったので、代わりに私が商品説明をしていたんです。その際、入社した時のスローガン『素直な心でみんなに学ぼう』という言葉そのままに、佐々木課長のコピーから始めたので商品説明が上手くなりましたね。全国から依頼があって飛び歩いていたほどです。その経験があったからこそ今の自分があると思っています。

次の世代へとつなぐ会を結成

安藤 その頃の経験が今の力になっているんですね。この他にも得意なことなどはありますか。 

矢形 今と一緒で、上司と部下など人と人をつなぐのが得意でした。前に出るのは得意じゃないですが、誰かの下にいてみんなをまとめるのは得意でした。だから、人とコミュニケーションをとる能力は優れていると思います。それもあって、全国1万7000店ある販売店の中でパナソニックの幹部の方々を1番よく知っているのではないでしょうか。

安藤 すばらしいですね。1万7000店もある販売店の中で、どうして矢形さんだけ深い人間関係が作れたのでしょうか。

矢形 私は自分の『勉強する2世会』を持ってるんですよ。昔はメーカー主体で、売り上げ上位の販売店だけで旅行へ行く『招待会』があったんです。でも、その会が減っていくのでいつか消滅する時代が来るだろうと思って、1992年に全国の2世を9人集めて『NSP21』という勉強会を作りました。メーカー主導の会議ではなく販売店主導の会議としてメーカーをゲストとして呼び、お互いの意見をぶつけあう事で市場の声を聞いてもらう取り組みをしています。表にはあまり出ない組織ですが、パナソニックの方向をブラさないようにしている重要な会なんですよ。

安藤 次の世代へ繋ごうという会を作られたということですね。主な活動内容を教えてください。

矢形 この会は1年に5回ほど開いているのですが、工場とのやりとりで参画もしています。そうして、量販店では売っていないパナソニック販売店専門の商品を作っています。なぜなら、量販店さんのお客様と販売店のニーズは違うからです。例えば、冷蔵庫でも大容量をウリに高さ190センチのものを平気で作る。でもその高さだと、お年寄りなど届かない人が出るから、高さ175センチのものを作るなど、私たちのノウハウが入ったものを提案しています。そうやって、私たちはお客様の為の家電を販売しているんです。ニーズに合わせた商品を提供しないとお客様が離れていくから、ちゃんと考えようとこの会で話し合っています。今は30アイテムぐらいしかないですが、将来的には200アイテムにしたいですね。これは量販店さんとの差別化です。

安藤量販店さんとの差別化は、この他にもやられているのでしょうか。

矢形 量販店さんは商品も種類も多いから楽しい。でも、そこにパナソニックの商品を並べるだけでは差別化ができない。もっと魅力のある会場作りをしたいという想いから、愛知西部の200~250店集めた合同展示会を1年に1回開催しています。その中で、ハイブリット車を名古屋トヨペットさんから借りたり、中部電力さんやJALさんやJTAさん、そして敷島パンさんなど多くの企業さんとコラボレーションをさせていただきました。さらに、タレントさんをお呼びして、テレビショッピングの様なイベントも行いました。これら全て、私が参加しているロータリーのつながりがあったから実現できたのです。

安藤 そのロータリークラブ(ボランティア組織)活動の一環として、イベントの協力をいただいたんですね。

矢形 はい。私の考え方の軸に人と人とのつながりがあります。地域企業とのつながりは、先ほどお話したロータリーの影響が強いのです。地域のお客様とのつながりは、声をカタチにした商品開発です。この地域との信頼関係こそが、ビジネスの大きな強みだと思っています。ナショナルヤガタという看板が、地域の人にとって安心につながっていかなければならないと思うんです。

安藤 顔が見える安心安全の看板ということですね。人前で商品を説明をするにも信頼感は大事だと思います。

矢形 実は、1年に2回ぐらいですが、電子レンジで作る男の料理教室を、中部電力さんで開催しています。1人で手早く台所を汚さず酒のつまみを作れるという内容です。例えば、コップに卵を入れてかきまぜ、電子レンジで1分温めると柔らかめのスクランブルエッグに。1分強だと固めのスクランブルエッグができるという話を2時間ぐらいで実演しています。要するに、『電子レンジで何でも出来ますよ』というのを伝えているんです。プロじゃないけれど、料理人に近づける機能を教えるのが我々の仕事なんです。そういった意味で、街の電気屋は商品の取り扱い説明書にならなければならないと思います。

物売りだけで終わってはいけない

安藤 現在取り組んでらっしゃるマイハート事業は、ナショナルヤガタさんの考え方にフィットしていると思います。具体的に教えてください。

矢形 マイハートとは電報事業です。電報は送った人の気持ちが入るもの。だからそれが届くとうれしいですよね。そんな大事な日本人の心と心をつなぐ仕事です。メールの方が早いですが、こういったアナログに戻っていくことが、世の中で希薄になってきているつながりを意識できるんじゃないかと思います。ちなみに、電報と聞くとNTTさんをイメージすると思います。しかし、マイハートは安価と言うメリットもありますが、一番の差は人の部分です。電報は間違いがおきやすく、間違った内容が何通かくるとおかしいと思ってちゃんと調べるんです。そうやって、出来る範囲でやれることをやっています。マイハート電報は契約が必要ですが、だからこそインターネットの電報で、契約者の顔が見えるフェイス.トゥ.フェイスの安心と信頼が生まれると思います。

安藤 いま求められているのは、まさにマイハート事業のような人とのつながりだと思います。今後考えられていることをお聞かせください。

矢形 全国1万7000ある地域専門店が、それぞれの地域に貢献する。要するに、物売りだけで終わってはいけないということです。世界に対しての奉仕活動も、1人ではなくみんなで取り組めば強い安心が生まれる。例えば、松下幸之助創業者の誕生日である11月27日は車に乗らずに通勤しようというのを、全世界33万人のパナソニック社員で実行するとか。面白いと思いません? そしてこれは、『パナソニック製品の販売活動を通して、社会生活の改善と向上を図り、世界文化の進展に寄与すること』という松下の精神でもあります。ナショナルヤガタも『奉仕と発展の精神』『至誠と礼節の精神』『創意と実行の精神』『和親と団結の精神』『感謝と報恩の精神』という5つの精神で、これからも街の電気屋さんとして、地域社会の役に立てるよう努力していきます。


矢形修己

株式会社ナショナルヤガタ 代表取締役社長

松下電器一筋という父の揺るぎない精神の元で育ち、松下電器に就職。その後家業を引き継ぐ。松下電器時代に培ったコミュニケーション力を活かし、現パナソニックの商品開発に意見できる立場を確立。お客様の為の商品作りを提案している。気持ちをつなぐマイハート事業や地域社会への貢献など、物ではなく人をつくる取り組みを行っている。

株式会社 ナショナルヤガタ 
〒464-0807 愛知県名古屋市千種区東山通3丁目6番地
TEL: 052-781-8101 FAX: 052-782-0896
オフィシャルサイト URL http://nationalyagata.biz
マイハートメッセージ URL http://denpou.biz

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